フラワーショップ　ふじよし

こんにちは。

現在世間では東京オリンピックの真っ最中。始まる前はいろいろと問題噴出でしたが、いざ始まってみると・・・やっぱり気になりますよね。空いた時間ができれば、テレビ・インターネットでオリンピック関連の情報に見入る日々です。

しかしその一方、ここにきて新型コロナウイルスの陽性者が増加傾向となり、当店のある兵庫県でも蔓延(まんえん)防止等重点措置が適用されることに。いったいいつまでこんな状態が続くのでしょうか・・・

さて、今回は前回予告したとおり、今年の母の月(日)について記したいと思います。当店をはじめ花屋をご利用くださるお客様にも、花屋と花業界の事情をできるかぎりお伝えし、花屋/お客様双方にとってよりよいご提案なり方向性なりが示せたらという思いが私にあり、本ブログをご覧いただいた方々からのご意見なども頂戴できれば幸いです。しばしお付き合いください。

今年の母の日は、ゴールデンウィークから中3日空いた5/9(日)でした。当店では4月の早い時期から注文が入り始め、おかげさまで去年に引き続き多くのご注文をいただきました。「インターネット花キューピット」や最寄りの花キューピット加盟店からのご注文が多くを占めたものの、当店まで直接ご来店いただいてご注文・お買い上げくださった方々もかなりの数にのぼり、このコロナ禍のなか感染リスクを承知で足をお運びいただいた方々には、あらためて厚くお礼申し上げます。

お客様と直接接していると、母の日がとても大切な日だという思いをひしひしと感じさせる方々が、今年は例年より多く感じました。さらにご来店ではなくインターネットやメール、お電話などでご注文くださった方々からも、口調、メッセージカードの内容、備考欄のちょっとした添え書きなどなど・・・からジーンとくるものが多くあり、この仕事の重みと申しますか、使命感・責任のようなものを再認識しました。それだけに、何とかお客様のご指定・ご希望どおりに商品をお届けしたい、そしてお届け先にも喜んでいただきたいと、懸命に取り組んだつもりです。

しかしながら母の日の前の投稿にも記したように、母の日とその数日前には大量の注文が集中します。そのため当店のような家族経営のパパママショップでは働き手が足りず、また私どもの健康面・精神面への心配から、せっかくいただいたお問い合わせやご依頼をお断りせざるをえないことがありました。またそうした場合において、たまたま私どもが接客中だったり別の仕事に追われていた際、丁寧とはいえないような対応をしてしまったこともあったと思います。悪い印象を抱かれた皆様には、この場を借りて慎んでお詫び申し上げます。

それから、当店から商品を受け取られた方々は、ご満足いただけたでしょうか。花材の仕入れや品質、処理、商品製作は普段通り手は抜かず、当店でできる範囲で最大限気を遣って行ったつもりです。また今年の母の日前後の気候はここ数年と比較すると気温があまり高くならず、(少し雨が降った日はありましたが)安定していたことで、概して花持ちもよかったのではないでしょうか。

次に、当店が昨年から提唱し続けている「母の月」に関して。今年から、店頭POPやポスター掲出だけでなく、私が対応したお客様にはこれの趣旨をご説明し、ご理解を促してきましたが、やはり大半の方々に難色を示され、ハードルの高さを実感しました。しかしながら、お客様の中には当店のHPをご覧いただいた後に来店くださったのか、『母の日以降に届けてくれてもいいですよ』と自ら申し出てくださった方もおられ、嬉しかったです。

ところで「インターネット花キューピット」では、「遅れてごめんね」と題し、母の日の5/9(日)以降に配達することを条件に、直近まで注文を受け付ける企画を実施し、当店でも受注しました。ただし欠品した花材や資材をすぐには揃えられず、結局5/13(木)にまとめて配達させていただきました(一応ご注文主には、5/15までにお届けするということで申し込み時に了承をいただいていたとのこと)。

これらの配達時には、上記の趣旨と事情、さらに母の月の取り組みについて私から口頭とパンフレット(母の月サイトから素材をダウンロードし私が編集したもの)でご説明し、配達先にてご納得いただけるよう気を遣いました。しかしながら実際うかがってみると、母の日から遅れたことのご不満を示された方はなく、私が拝見したかぎりでは皆さん気持よく受け取ってくださったようです。とは申せ、ひょっとすると本当は不満があったのに、その場では私に面と向かって文句を言い辛かったのかもしれませんが・・・

というわけで、私の個人的な感想としては、当店のお客様に見る“母の月”への受け止め方は・・・

●注文する側には不信感・心配が強い

○受け取る側のほうは、届いた日よりも『ありがたくいただく』という気持や高揚感の方が先に立つのではないか

こんなふうに思いました。皆様の母の日への思いは私にもよくわかりますし、母親を敬う習慣を否定するわけでは決してありません。ただ、花業界で働く私たちの負担を減らし、健康面に配慮し、そして業界の将来のためにも、その期間を1日だけでなく1ヶ月に伸ばしていただけませんか、と、お願いしたいのです。

以前の投稿でも繰り返し述べましたが、我々小売店だけでなく、市場、生産者、さらにはラッピング用紙やリボンなどを供給する資材メーカーなども、母の“日”の需要に対応しきれなくなっている現状をなにとぞご理解いただきたく、今後も機会があれば訴えていきたいと思います。さらに言い添えますと、母の月はコロナ禍のさなかだけでなく、それが終わったあともずっと定着させていかなければなりません。

ここまでお読みいただきありがとうございました。では最後に画像を1枚。

花壇に植え込まれたカーネーション。中央の黄色いマリーゴールドの両脇のピンク色のものです。今年の6月の半ば、配達で訪れた団地で撮影しました。これ、おそらくもともとは母の月(日)用に花屋や園芸店、ホームセンターなどで販売されているような鉢植えのカーネーションだと思うのですが、これを屋根がない花壇に植えて、1ヶ月以上経過しても枯れていないどころか、さらに大きく育って花も多くつけていることに驚きました。デリケートな鉢植えカーネーションがこんなに元気になるとは・・・さすがに猛暑の現在ではおそらくもっていないでしょうが、私よりもはるかに上手にお花を育てる方々がいることと、植物の不思議と底知れぬパワーに感服した初夏の出来事でした。

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