フラワーショップ　ふじよし

しかしながら、我々の業界を含め経済的な影響という観点で見ますと、これはあまりよい傾向ではないことは明らか、と申しますか由々しき事態です。業界の垣根を越えて、このクリスマスシーズンをもっと盛り上げていく努力や工夫をしなければいけませんね。

…とまぁ、カッコいいことを申し上げておきながら、当店ブログでは相変わらず、クリスマスとは無関係なガーデニングの話題を続けていこうと目論んでいるわけです。さてさて前置きが長くなりました。パンジーに関するお話、今回は「異なる色のパンジーのコーディネート」についてでございます。しばしお付き合いくださいませ。

違う色の組み合わせ、けっこう迷いますよね。たくさんあるパンジーのなかから、どれを選んでどう並べるか…そこで今回は、基本的なパターンを２つご紹介し、さらにそれぞれの応用編として、やや凝ったテクニックまでとりあげてみました。

ひとつ目は「濃淡（グラデーション）」。下の画像をご覧ください。

赤のパンジーで、色の濃いもの／薄いものを集めて植えています。これなら苗の購入前でもイメージしやすく、また失敗が少ない取り合わせといえるでしょう。さらにこの方法による寄せ植えをご紹介します。

ライトブルー〜白へとつながる色合わせです。ちょっとまだ花付きが悪くてわかりにくいかもしれませんが、上の画像と比較すると花の配置が違うことにもご留意ください。赤いほうは中に色の薄いものを集め、外側に濃いものをもってきていますが、２枚目のは青／白２色をランダムに置いています。

うーん、こちらはどちらの色も寒色であることに加え、鉢の周囲の冬枯れした芝ともあいまって、少々寒々とした印象を受けることは否めませんね。もう少し多く開花し、春のぽかぽかした日差しの下で見ればいい感じになったかもしれませんが。

こちらは紫のパンジーを３種使って、明度のグラデーション効果を強調してみました。紫は前述の青や白と比べて少し華やかではありますが、ひんやりとした印象。でもこうして濃淡をつけることによって、ある程度寒々しさを和らげることができるのではないでしょうか。

そしてパターン２つ目は、「反対の色相を組み合わせる」方法。学校の美術の時間で習ったことを思い出してください。赤と緑、黄色と紫、青とオレンジ…これらは、色の相環関係でいえば『反対色』の関係にあります。この反対色を組並べていくやり方をご紹介しましょう。

他の色が多少混ざっていますし、パンジー以外の植物（オタフクナンテン）も植えられていますが、反対の色相であるオレンジと青のパンジー苗を交互に植えた花壇です。こうすることで視覚的に強い印象を与え、またリズムも出てくることがおわかりいただけるでしょう。

ただし、緑色のパンジーというのは今のところないようですから、パンジーの花による赤−緑の組み合わせというのは不可能です。それから黄色と濃い紫のコンビは、わりと好みの分かれる取り合わせだということも覚えておいてください（当店の場合、オーナーである父はこの色合わせを好むが、私と母はキツすぎてあまり好きではない）。

ではここでまた、応用例をひとつご紹介します。

オレンジの大輪パンジーと、濃い紫のビオラ「ベビー・パープルフェイス」を組み合わせたプランター植え。正確には真反対の色相ではありませんが、かなり強いインパクトを見る側に残すコーディネートといえます。

ちなみにパンジーとビオラを固めて植えるのは思いのほか難しく、こういうふうにビシッと決まるケースは稀です。植え付け前に色だけでなくそれぞれの草丈、伸び方を把握して仕上がりをイメージしておかなければいけませんし、さらにベストな状態をキープするには、ボリューム調整のための剪定が欠かせません。実はこれ、私どもではなく当店のお客さまがつくられたものなんですが、これを見せられたときは「ヤラレタ！」と感じたものです。私自身、パンジー＆ビオラの固め植えは現在でもまだまだ研究中のスタイルでして、いまだ実戦で試すことはあまりありません。バンジーのコーディネートというのは、じつに奥が深いのです…

いかがでしたでしょうか。というわけで今回の記事をもちまして、本年最後のアップとさせていただきたいと存じます。９月に本サイト「ハナタウン」がオープンし、同時に当店のスペースができてから３ヶ月が経過しましたが、振り返ってみると他のお店のものに比べ更新が少なく、またオリジナル商品の掲載もほとんどできず、まだまだ活用できていないなぁと反省することしきり。しかしながら、ガーデニングに関する記事の充実度では多少なりとも個性を発揮できたかな、と感じます。ご覧いただいた皆さんはお楽しみいただけましたでしょうか。

年が明けましたら、パンジー以外の記事もはさみつつもう少し更新のペースを上げていければ、そして、もう少し商売っ気も出して、オリジナル商品もいくつか掲載していかなければと考えております。折に触れ本サイトをご覧いただいた方々には厚く御礼申し上げるとともに、来年以降もご愛顧いただけますよう、よろしくお願い申し上げまして、当店の今年の締めくくりのご挨拶とさせていただきます。

よいお年をお迎えください。そして当店のご近所の方へもひとこと。実店舗のほうは大晦日まで営業しておりますので、ご来店を心よりお待ちしております！

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