フラワーショップ　ふじよし

こんにちは。一昨日でお彼岸期間が終わりました。ご来店／ご利用いただきましたお客様にたいし、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。ここ兵庫県南部地方においては、今年のお彼岸は概ね好天が続き、お墓参りなどしやすかったのではないでしょうか。このコロナ禍のなか、墓参りの途中に多くの方々に当店に立ち寄ってくださって、とてもありがたかったです。

さて、10月の店休日をお知らせしておきます。この月は木曜日に祝日や花に因んだ行事などがありませんので、毎木曜日、

7(木)・14(木)・21(木)・28(木)

にお休みをいただきます。ご了承下さいますよう。

さて、今回は当店で定番として販売している切り花をご紹介します。

スターチスといいます。品種名は“ブルーテンダー”。長野県産。

こんなことを言うと、丹精込めて育てて出荷されている生産者さんや、良いコンディションで私たち花屋が受け取れるよう努力されている花市場や仲卸さんが気を悪くされるかもしれませんが、今回ご紹介したような昔からある青〜紫系のスターチスは、近年ではモダンさやスタイリッシュさ、ナチュラルさを売りにしているような花屋の店先ではあまり見られません。また、花の専門誌や有名なフローリストさんが作っておられる花束やフラワーアレンジメントなどでも、使われていることは少ないです。

しかしながら、当店ではこの花、ほぼ一年中仕入れています。理由は、まず仏壇や墓参り用の花の定番であるキクととても相性がいいから。兵庫県をはじめとする近畿地方では、仏壇やお墓に供えるお花をあらかじめ束ねて販売されるのが一般的で、そんな“組み花”にはこの青〜紫系のスターチスが、当店だけでなく他所の店でもよく入っています。個人的にはキクとの相性を考えたとき、画像の色よりも濃い紫色のもののほうがさらによく合うのではないかと。

そしてふたつ目の理由、それは当店では花束やフラワーアレンジメントにも積極的に使うからです。この花の青紫色とカサカサとした質感は独特で、白やピンクに合わせればほどよいアクセントに、またオレンジや黄色とだと色彩学でいう補色関係となりパキッとした高インパクトな印象に。ただし使い過ぎると野暮ったくなるため、配分や見せ方には注意が必要です。

さらに挙げれば、持ちのよさと価格の安さも挙げられるでしょうか。あとスターチスは(当店では扱っていませんが)、ドライフラワーではよく用いられる花材でもあります。

フラワーデザインの最先端では人気がいまいちながら、魅力がいっばいのスターチス。最近ではベージュやえんじ色のような変わった花色や、カスミソウに似た小輪種なども登場しているので、いずれはトップフローリストの方々にも注目され出すかもしれませんね。

タグ: 2021年10月, スターチス, ブルーテンダー, 切り花, 店休日, 青紫