フラワーショップ　ふじよし

巨木と格闘

お久しぶりです。前回のお盆前の記事出しから、ずいぶんと日にちが過ぎてしまいました。ご覧いただいている方からは「もうブログはやめたの？」といった厳しいお言葉をいただいたりもして・・・たいへん申し訳ございません。これからはもう少し多くの記事をお届けできるよう努めます。しかしこの言い訳、いままで何回言ってきたんだか・・・

さて今回は久々ということでがんばって、長文をお届け。当店が先月手掛けた、大木の剪定の仕事についてご紹介しましょう。まずはこちらをご覧ください。

昔からのお得意様から「庭木（カシノキ）が大きくなりすぎておとなりさんから苦情が来て困っている。剪定してほしい」とのご依頼がありました。それがこの画像の木。実はこれ、約６、７年ほど前に当店が剪定したことがあります。それから２年くらい後になって本職の植木屋さんに１、２度頼んだとのこと。おそらく、植木屋さんが手掛けられてから少なくとも３年はほったらかしにされていた様子。

画像の左上に屋根が少し写っていますね。これから木の大きさがご想像できるでしょうか。２階の庇をゆうに上回る巨木に成長し、さらに枝／葉の量も相当あります。これは一筋縄ではいかない、でもやるからにはビシっと短く刈り込みますよ、と、ご依頼者さんにお伝えし、私と当店オーナーの父と２人で作業を開始。

この木はとても大きく成長しているため、多くの枝を間引く必要があるのは明らかです。しかしながらカシノキの枝はとても硬く、加えて脇から出ている枝でも私の肘くらいかそれより太いものもあり、取りかかってみるとそれらの切断にかなり手こずりました。

普通の手動ノコでは時間がかかりすぎるし我々の体力ももたないので、普段は商品の廃棄時の分解用として使っている電気ノコ（チェーンソー）を持ち込み、脚立の上でブンブン振り回して枝を落としていきます。これなら短時間でできるとはいえ、電気ノコは重いし、脚立の上は不安定だしで相当体力を消耗しました。それに高所での作業ですから、とても恐い！

１日目はここまで。画像中央やや下に写っているのは、今回使用した電気ノコです。まだ半分？いや、半分もいってないかも。でも相当疲れました・・・

『おいおい何言ってんの、これってまだ途中だし、空は明るいんだから、終るのは早いでしょ？』とお感じの方もいらっしゃるでしょう。しかしながら当店とこの庭木がある姫路市では、こうした作業で出た剪定枝を街のゴミ出し日に出すことはできません。かと言って業者さんに回収を依頼するとかなりのコストがかかってしまうでしょう。そこでひとまず、今日の作業で出た剪定くずを集めて、姫路市が管理運営するゴミ処理場【エコパークあぼし】へ持ち込むことに。

これらの剪定くずはそのままでは扱いにくいので、長いものは運びやすい大きさ（６０センチ程度）にカット。そして我々が持てる重さ分ごとに紐でまとめます。

なんとかウチの自動車に積み込みました。この作業にも相当時間がかかってしまい、早くしないとこの日の廃棄受け付けが締め切られてしまいます。【エコパークあぼし】は姫路の最南西部、揖保川の河口の埋め立て地にあり、営業時間に間に合わせるべく急いで出発。

https://www.google.co.jp/maps/place/%E5%85%B5%E5%BA%AB%E7%9C%8C%E5%A7%AB%E8%B7%AF%E5%B8%82%E7%B6%B2%E5%B9%B2%E5%8C%BA%E7%B6%B2%E5%B9%B2%E6%B5%9C+%E3%82%A8%E3%82%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%81%82%E3%81%BC%E3%81%97/@34.7697497,134.6012823,15z/data=!4m2!3m1!1s0x3554e5b9b81a175f:0x463dd7d02b36ff53

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ここが【エコパークあぼし】。姫路市が誇る巨大かつ先進のゴミ処理施設です。今回お世話になったゴミ処理のほか、敷地には一般市民が見学・利用できる様々な施設があり、ちょっとしたお出かけスポットにもなっているとか。

http://ecopark.or.jp

これで１日目は終わり。この後土日を挟んだり（ここはお店ですのでお客さまの多い週末は作業しづらい）、雨が続いて降ったため、再開には４日を待つことに。

そして作業２日目。この日は好天で、しばらく日が空いたことで１日目の疲れもとれたこともあり、最初から飛ばして作業しました。ただし上のほうは脚立が届かず、枝を足場にしての作業を強いられ、時にはかなり危ない体勢をとり、電気ノコで格闘すること約１時間半。

どうですか。すっかりスリムになったでしょう？最初の画像と比較してください。『これじゃほぼ枝だけじゃないの。大丈夫？』とのご心配は無用。木の生命力を侮るなかれ。おそらく春になれば、再び多くの枝芽が出てくるはずです。

この後も、前回同様剪定枝を切り分けて束ねて自動車に載せ、【エコパークあぼし】で処理し、やっと剪定終了。大木ではありますが、たった１本の木の剪定でも多くの時間と労力を必要とすることはご理解いただけたでしょう。

ところで本ブログでは、昨年の初夏にも庭木の剪定の話をとりあげました。

http://fujiyoshi.hanatown.net/2013/07/13/

この記事の掲載後『うちの庭の剪定にも来てもらえないか』との問い合わせをいくつかいただいたのですが、すべてお断りさせていただきました。せっかくご連絡くださった皆様にはたいへん申し訳なく、この場をお借りして深くお詫びいたします。なぜなら当店は剪定を専業としているわけではありませんし、この仕事ができる人員も私と父の２人だけ。そしてこの時も今回も記したように、庭木の剪定はかなりの手間と体力と時間を要し、花屋の業務のかたわら行うのは簡単ではないからです。

今回は古くからのお得意様からのたってのご依頼ということで応じた次第。ですから今後は、剪定のご依頼はすべてお断り・・・とまでは申し上げないものの、時季やスケジュールのタイミング、そして私どもの手に負えるくらいの本数／大きさ、等々の条件が合えば、お引き受けできるかもしれません。ですからこれから当店にお問い合わせいただく際は“ダメもと”くらいのお気持ちでご相談くださればと存じます。

タグ: エコパークあぼし, カシノキ, 剪定, 庭木