フラワーショップ　ふじよし

こんにちは。早いもので今年もあとひと月となってしまいました。この連載も年内にあと２～３回くらいはアップしたいものです。でも年末は何かと忙しいので、難しいかも…

ところで、本ブログがある「花キューピットタウン（ハナタウン）」は、全国の花キューピットの会員であるお花屋さんが集まったウェブサイトです。開設してからは私も他のお店のブログをいろいろと見て回っているのですが、「日本は広いなぁ～」と実感することしきり。土地々々の気候、お仕事、そして生活…私の知らないこと、思いもよらないことがこの国にはまたくさんあります。

とは申せ、いちおう本連載「パンジーを楽しもう」は、これまで当店で行ってきた仕事のなかで蓄積したノウハウや経験を元に構成しているので、その環境・気候はあくまで当店のございます兵庫県南部地方を基準にしている、ということをお断りしておきます。

さて前置きが長くなりました。ここからはまたパンジーについてのお話を進めてまいりましょう。しばしおつきあいいただければ幸いでございます。

ご存知のように、花の色、大きさ、形、さまざまなバリエーションがあるパンジー。お店に行くといったいどれを買えばよいか迷ってしまいますよね。そこで今回から数回にわたり、パンジーをよりキレイに見せるコーディネート（組み合わせ）についてお話ししていきます。

パンジーの苗を植えたことのある皆さんは、お店に行かれた時、どうやって苗を選ばれましたか？“自分が好きな色だから”“お店でこの色が目にとまった”“見たことのない色だった”“とにかく直感で”…ｅｔｃ．だいたいこんなところではありませんか。せっかく買ったパンジーですから、どうせなら植え付けた後にはお店で見た時以上にキレイに見せたいですよね。そのためには服などと同じく、配置や色合わせといったことを工夫してみてはいかがでしょう。そこでまずは、植え込みを行う際の基本的なことから説明いたします。

私はお客さまからガーデニングに関するご相談やらご依頼をいただいたら、まず植えたいとおっしゃる場所について、以下のようなことをお尋ねします。

１．環境（日当り、風、屋根の有無等）はどうか。

２．周囲の雰囲気（和風／洋風／事務所、壁・地面）はどうか

３．植木鉢や花壇の形および大きさ、色はどうか

１．は、植物が生育できる条件についての質問。パンジーをこの時期に植えるのであれば、２時間以上は日向ができることと、強い北風やすきま風が避けられることが最低条件といえます。あと、これは気候によるもので仕方がないことではありますが、氷点下になる時間が長いこと、さらに、雪が積もって長期間溶けずに残った場合などは、元気に育つには厳しくなってくるでしょう。

そして２．と３．が今回の本題、コーディネートに関わることです。ここからはお客さまのお好みを確認。色・雰囲気ともに周囲になじませるほうがよいのか、それともまったく異なるものを持ってきてアクセントもしくはアイキャッチ的な効果を狙うのか…

一例を挙げましょう。下の画像をご覧ください。

２枚とも鉢の周囲に茶色いレンガが使われている場所に置く鉢植えです。加えてどちらの植木鉢も茶系。上は、レンガと鉢の色に近いオレンジ色のパンジーを植えました。これが“周囲になじませる”スタイルの典型例ですね。同じ効果を狙うなら、赤やアプリコット（杏色）系の色などもいいかも。そして下は、白の目玉付きのパンジーを持ってきました。茶色に白い花色がよく映えます。これなら“アクセント＆アイキャッチ”効果はかなり高いでしょう。

ところでこれは私個人の好みになりますが、レンガの周りに植えるパンジーなら、目玉のある明るい花色のものが合うのではないか、と感じるのは私だけでしょうか。黄色とか、ライトブルーとか…そして特にこの「イオナ・ホワイト」とよばれる品種は、レンガの茶色のなかに置くと、やさしい白と濃い紫の目玉が際立つように思います。ただこのところこの色は不人気なのか、市場での流通量が減ってきているのは残念ですが。

ここまでは、ひとつの植木鉢に同色のパンジーを植えていく方法をご紹介してまいりました。このメリットは、やはり花そのものの特徴を強くアピールできる、ということでしょう。ですから、複雑な発色・形をした品種を用いる場合にも、この“同色植え”でまずはお試しいただきたいです。こういうもの↓

品種名はわからないのですが、ビオラです。薄紫〜赤〜黄色が混じり合ったような花色に、フリンジ（花びらの先が波打つ）まで入った、小輪ながらゴージャスで人目を引くお花。こうなるともうあれこれ考えずに、それだけを固めて植えたほうがうまくいきますね。

ただし、購入前には、使用する植木鉢に見合った株数を把握しておくことと、上でご説明したように置く場所の色なり雰囲気なりをあらかじめイメージしておくことをお忘れなきよう。

次回は、ひと鉢、もしくは花壇一面に、異なる種類のパンジーを合わせていく植え方をいろいろご紹介していく予定です。

タグ: パンジー　コーディネート　組み合わせ

“パンジーを楽しもう　第４回”には2 個のコメントがあります。

1. 66-165 より:

   2009 年 12 月 7 日 8:16 PM

   こんばんは、はなぽけです。

   先日はコメント頂きありがとうございます。あっちこっちのサイトを管理していると、やっぱり疲れます。はぁ～。

   いや～、ところで”ふじよし”さん。書き込んでますね。私なんぞ、”ついったー”擬きですよ
   ぼちぼち年末。こんな景気ですが売れることを願って頑張りましょう！

2. フラワーショップふじよし より:

   2009 年 12 月 7 日 8:52 PM

   当サイトご訪問、ならびにコメント、ありがとうございます！
   短いけれどユーモア溢れるはなぽけ様の記事、私は好きですよ！！アップ楽しみにしています。
   今回のはちょっと長過ぎましたかね。これでもテキストの入力からは意外と一気々々で仕上げてしまうんですよ。それよりもそれ以前、ネタ探しとその選別、構想のほうに時間がかかるんです。「これはネタになるかも」というものがあったらまずデジカメで押さえて、その画像を見ながら記事の構成を考えて…このへんの作業は、いくらテクノロジーが進化しようとも、自動ではこなせないですね。
   年末…厳しいですわ今年は。忘年会というけれど、ツラいことがいっぱいがあって“忘年”できない…（ため息）